PPC広告から悪徳業者が排除される日

最近のインターネット上はインチキ業者と詐欺業者だらけです。

検索結果に表示される業者やページについてはGoogleのアルゴリズムによって不正をしているような者は見られませんでしたが、広告は酷いことになっています。

明らかに詐欺と解る広告もあれば、一般消費者には判らないようにうまく素性を隠した広告やらもう滅茶苦茶危険な状況であることは明白で、今後何らかの対策を打つことになるのは時間の問題かと思います。

特に多いのが「アドアフィリエイト」というPPC広告を使ったインチキ集客で、この手の業者はYahoo!から排除されたので、現在はGoogle広告上にたくさん存在しています。ま~でもあまりにも酷いのでそのうちGoogle上からも排除されるでしょう。そうなればアフィリエイト業者は絶滅です。

最近はネット上ではアフィリエイトとは判らないようにダミー会社を設立して、そこで一旦受注して受注ベースで成果報酬を貰う仲介アフィリエイトみたいのが暗躍中のようです。

このダミー会社を現地調査してみましたが、表記されている住所に会社は無くバーチャルオフィスだったり、あったとしてもポストやドアに会社の表記が無かったり巧妙に素性を隠しているので何かしら疚しいことをしているのは間違いないでしょう。

少し調べて判ったことは、こうしたダミー会社を結構な大手が利用してしまっていることです。大手はその規模を維持するためにライバル会社を阻止しようとPPC広告を埋める為に関連子会社のサイトやこうした仲介業者のHPをPPC広告に潜り込ませて市場を独占しようと試みています。

これらの行為は明らかにGoogle広告のガイドライン違反であり、それだけではなく下手をすると独禁法違反にもなるので、もし発覚すれば会社としての社会的信用を失って廃業に追い込まれるでしょう。なぜここまでするのか?・・・

その背景には2つの要因

1つ目は売上激減による焦りから通常戦略では規模を維持できなくなっているからです。大手であるほど人件費などで大きなコストがかかるため、大きな売上を確保していないとすぐに赤字に転落してしまいます。

今回のコロナ禍で赤字転落した会社は多く、資金繰りの瀬戸際に立たされなりふり構わない戦略に出た可能性があります。

もう1つはネット担当者のリテラシー不足です。インハウスとして雇われたネット担当者のレベルが低く、会社の信用欠落まで考慮していないケースが多々見られます。特に20代のインハウスに多く見られ、彼らの思考はネットゲームのチートに近いです。

また、コロナ禍でリストラされた広告代理店出身の自称コンサルタントなどが外注としてこうした大手のPPC広告を代行しているケースも多いのですが、最短で効果を出そうと危険なダミー作戦を「こんなの普通ですよ」と提案するパターンも増えています。

事実、私の知人にも年商数億の社長が「PPC広告枠を3位まで全て埋めてしまうよう言われたのだがどう思う?」と聞かれたらしく、私は「信用を失うようなことはしない方が良い」とアドバイスしておきました。

いづれの要因もネット上では「信用第一である」という基本原則を無視しているのでやがてボロが出て痛い目にあうと予測しています。

PPC広告が大きく変わる可能性が高い

こうした悪徳業者の不正競争のおかげでPPC広告媒体は莫大な収益を得ていますのでなかなか善意で改善はされませんが、欧州をはじめとする世界各国でこうした媒体の独禁法違反が認められ状況が変わりつつあります。

もしかすると近い将来、こうした独禁法違反を回避するために純粋な検索結果を最上位に表示して、広告の掲載位置を下げる可能性も考えられます。

また、アフィリエイターをはじめとする詐欺業者を撲滅するため、出稿クライアントは登録許可制に切り替わり、納税証明書や存在証明書の提出などを求められるようになるかもしれません。

いづれにせよ、悪徳業者は排除される運命になるでしょう。楽しいみですね。