仕事でホームルーターを使うのおすすめしない理由

ホームルーターを仕事で使うのはおすすめしない理由 インターネット

新設したオフィスにドコモのホームルーターを設置してみましたが、半年ぐらいで耐えきれずに普通の光ファイバーに変更しました。

結論を先に述べておきますが、ホームルーターの通信環境はブツブツ途切れ、時間帯によってはものすごく回線が細くなり、不安定過ぎてイライラするのでビジネスで使用するのはおすすめできません

オンラインゲームやトレーダーの方は迷わず光ファイバーを!その理由と根拠を以下で示します。

ホームルーターとは?

もの凄く簡単に言うと、コンセントに電源を差し込むだけでインターネットに接続できるお手軽簡単なWi-Fiルーターです。

従来のインターネット回線は電話回線用の穴から光ファイバーを引いて~と工事が必要で、予約して開通するまで2~3週間かかっていましたが、ホームルーターは買って電源に差し込むだけで簡単にネットに繋ぐことができ、Wi-Fiを無制限で使える♪というお手軽さが売れている理由です。

なぜこんな事が可能なのかと言うと、Wi-Fiルーターのような形をしてますが、ホームルーターの中にはデータ通信用のuimカードが刺さっており、これ自体が携帯電話のようなものだからです。

電源を差し込むとモバイルルーターが4Gや5G回線を捕まえてWi-Fiとして周囲に飛ばしますので、テザリング機能に似てますが、テザリングのように接続制限がかかっていない為、複数回線を接続できたり通信速度がテザリングよりやや速いのです。

Wi-Fiが繋がらないときはこちら(外部)

uimとsimの違い
uimとはカードの中に利用者の契約情報が入っているチップの事です。どちらも同じ物ですがドコモはuimと呼び、他社はsimと呼んでいるようです。

開通手続きしないと繋がりません

「電源を差し込むだけ♪」とCMしてますが、実際には到着直後に「uimカードを挿す」「開通手続き」という2つのアクションを追加しないとネットには繋がりません

開通手続きはメーカーにより方法が異なりますが、ドコモのオンラインショップで購入した場合ですと、ご購入履歴・配送状況確認ページにログインし「切り替え(開通)のお手続きへ」を押す必要があります。

ログインには「受付番号」「連絡先電話番号」「暗証番号」といった情報が必要になりますので、購入時に必ず控えておいた方が良いと思います。

→ドコモホームルーター開通手続きの流れ(外部)

ちなみに開通手続きをしないとどうなるかと言いますと、ドコモは10日程度で自動的に開通します。

開通すると設置位置が判りますので、契約時の設置場所と異なると利用停止となります。おそらく偽装回線や転売防止措置だと思われます。

ドコモ、SoftBank、auどこが1番安い?

ホームルーター本体だけを購入しても使えませんのでデータプランを合わせて購入した場合の価格を比較してみました。キャンペーンなどで割引になるかもしれませんのであくまでも参考としてください。

各社様々なネーミングと割引プランを提示してますが、利用者目線で見たときに重要なのは本体の分割料金+通信プラン=毎月の支払はいくらか?という事です。

そこで各社の最新機器を36回払いで利用した場合の毎月のランニングコストを算出してみました。

13ヶ月目までのキャンペーンなどはその後の月額料金を足して36ヶ月で割った平均月額で比較してみることにしました。

調査日:2025年1月23日

メーカー速度月額/36回
docomo2,402Mbps4,950円
SoftBank2,402Mbps5,445円
au2,402Mbps4,819円
WiMAX2,402Mbps4,703円
NTTフレッツ光1Gbps5,940円~

青い文字は戸建てに光ファイバーをひいた時の費用目安です。これにプロバイダー料金が必要です。マンションタイプは3,355円です。

こうして一覧にしてみると一目瞭然ですね。最も安いのはWiMAXで、高いのはSoftBankです。その差は742円/月です。

ホームルーターのメリット

  • インターネット開通スピードが早い
  • プロバイダー加入の必要が無い
  • 月額コストが安い
  • 手軽にWi-Fi環境が整う
  • 場所を取らない、お洒落

何と言っても「素早く手軽にインターネット環境が開通する」というのが最大のメリットではないでしょうか?オンラインショップで頼めば2~3日で届きますから早ければ5日程度でネットができるようになります。

また、モバイルWi-Fiと違って電源に繋がっているのでバッテリーの持ちを気にしなくて済みます。

ホームルーターのデメリット

  • 回線がブツブツ途切れる
  • 窓際に置かないと最大値で使えない
  • 時間帯によって回線が細くなる
  • 3年以上継続利用しないと割高になる
  • 夏は部屋が暑くなる
  • 5Gエリアじゃないと遅い

最大のデメリットは「不安定」ということです。一般モバイルと同じ4Gや5G回線を使用しているので、周囲に人が大勢いると回線を奪われてしまって遅くなります。

あと、リブート(再起動)が多かったです。夜中にファームウェアの更新などがあると何もして無くても朝一でネットに繋がらなくなるので、その度に再起動する必要があります。立ち上げまでは2~3分と早いのでその点は助かりました。

時間帯別ネット回線テストの結果

同じ部屋にホームルーターとフレッツ光を設置して、同じ時間にスピードテストをしてみた結果がこちらです。=HR02(ドコモ)、=フレッツ光

13:30には快適だったネット回線も、17:00頃から落ち始め、19:00台にはYouTubeを閲覧するの厳しいレベルまで回線が細くなりました。

上記の結果から人が大勢いる場所ではネット回線が細くなってしまうようです。

学生が多いと回線が細くなるのかな~?と思いましたが、どうやら決済が増加するとネット回線が細くなるような気がしますので、駅周辺や商業施設の近くでの利用は向いていないのではないかな?と思います。

アップロードで5Mbpsを下回ると重たいファイルをアップロードすると完了までにもの凄く時間がかかってしまいますのでお仕事諦めて帰るしかありません。

ホームルーター設置はこんな方におすすめ

  • ネット回線が細くなる現象は21時過ぎには解消しますので、21時以降に多く利用する方
  • 駅や商業エリアから離れた戸建てエリアの方
  • インターネットの利用時間がお昼を避けた日中だけで、YouTubeやNetflixなどをあまり見ず、ネット検索やメールが主な方。
  • 5Gエリアの方。これ重要

ホームルーターの設置場所をマンションに変更して使ってますが、皆が帰宅する18:00以降はやはりネット回線が細くなります。以前使用していた駅周辺ほどではありませんが、急に4Gに変更されたり相変わらず不安定です。

4Gと5Gでは実測値で9倍程度差がありますから、設置予定の場所が5Gエリアなら利用価値はあります。5Gエリアかどうかは各メーカーのHPに載ってます。

ホームルーターはこんなお仕事には不向きです

動画やSNS投稿がお仕事の方

何せネット回線が急に細くなったり途切れたりするので動画など重たいファイルのアップロードには向いてないと思います。アップロードに時間がかかるばかりか、途中で切断されてしまうとファイルが破損したり後処理がとても面倒です。

オンラインゲーマー

そもそもオンラインゲームに無線を使用することはないと思いますが、不安定なネット回線はオンラインゲームには向いてません。

デイトレーダー

ホームルーターは昼間に安定はしてますが、お昼時に不安定になりがちです。市場前の相場チェックや後場の寄り付きなどに回線が不安定なのは致命的ですからおすすめできません。

ホームページ製作のお仕事

HP素材のアップロードにFTPを使用すると思いますが、この接続がホームルーター側のセキュリティーに引っかかってしまいサーバに接続できなくなるケースがあります。これはホームルーターがモバイル端末とほぼ同じなため、不審な接続を感知し易い為と思われます。

17時~21時までが多忙なお仕事

ホームルーターはこの時間帯が最も弱いので、この時間帯に予約を受け付けたりネットで何かを閲覧したりするようなお仕事にはおすすめできません。

大人数でネットワーク接続するお仕事

例えばドコモのhome5g HR02は最大66名まで同時接続できるとありますが、接続した数でネット回線を分岐するわけですからとんでもなく遅くなります。同じ部屋で2~3人がネットワーク経由でプリンター使うお仕事しましたが、印刷されるまでが遅くてイライラMAXでした。

ホームルーターの設置場所を変更したい時は?

設置場所を変更するのはとても簡単です。使わなくなったホームルーターの電源を切って、WEB上で住所変更を行って、新しい設置場所で電源を入れ直すだけです。

ドコモの場合は「My docomo」で設定変更できます。ドコモインフォーメーションセンターに電話して変更することもできます。なかなか繋がりませんが粘って20分で繋がりました。

申請した場所と異なる場所で使うとどうなるか?

ホームルーターの設置場所はおそらくGPS等で把握されていますので、あまり離れた場所で使用すると感知されて利用を停止されてしまいますのでご注意ください。

一般的なGPSの誤差は10m前後と言われていますが、スマートフォン等の位置情報誤差はわずか3mと言われています。各メーカーがどれくらいまでを許容範囲押しているかは非公開ですが、一般的な住居広さの70㎡~100㎡くらいは大丈夫なのではないかな?とは思います。

ホームルーターのまとめ

正直、ホームルーターでお仕事していた半年間はストレスが凄かったですね。まぁ「ホームルーター」と書いてあるのだからお家用なのですけど、「こっちの方が安くて簡単かも♪」とロクに調べもせずに飛びついた結果でした。

結果として弊社はNTTのフレッツ光 10Gbpsに変更してとても快適なネット環境を構築できましたが、36回払いで契約したのでホームルーターは仕方なく別の場所で使用しています。

ホームルーターは簡易的な月額5千円程度でネットができるお手軽なWi-Fi。という認識を持って、契約したら3年間は使うという事も併せて認識しておいた方が良いと思います。

ちなみにホームルーターって本体が熱を持って熱いんですよ。夏はやっかいでしたけど、今年の冬は部屋に置いておくだけでポカポカでした。

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